知行合一は、中国の明の時代に王陽明がおこした学問である陽明学の命題のひとつです。知(知ること)と行(行うこと)は同じ心の良知(人間に先天的に備わっている善悪是非の判断能力)から発する作用であり、分離不可能であるとする考えです。論語の為政第二にある「先ず其の言を行い、而して後にこれに従う」が元になっています。
王陽明は、知って行わないのは、未だ知らないことと同じであることを主張し、知っている以上は必ず行いにあらわれると述べました。真の知行とは「好き色を好むが如く、悪臭を悪むが如し」と説いております。例えば、好きな色というものはそれを見た(知った)瞬間に好んでいるのであり、色を見て(知って)から好きになろうと判断する訳ではないのです。朱熹の学(朱子学)が万物の理を極めてから実践に向かう「知先行後」であることを批判して主張しました。
江戸時代初期の陽明学者である中江藤樹、大阪奉行所与力であった大塩平八郎、幕末の頃の陽明学者や維新の志士たちに大きな影響を与えております。
知行合一は「知は行の始なり、行は知の成るなり(知ることは行為の始めであり、行為は知ることの完成である)」「行動を伴わない知識は未完成である」とも言い表されています。
以上を纏めると
①.
知って行わないのは、知らないのと同じ
②.
頭で理解しているだけでは不十分で、実際に身体を動かして初めて知識が完成する
③.
知識(知)と実践(行)は切り離せない表裏一体のもの
知識を学ぶだけで満足せず、日々の生活や仕事での実践を大切にする姿勢として、現代でもビジネスや自己啓発の場でよく使われています。
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